うつ病の克服について ②「うつ病の発症に至るまで」

学校卒業後は自分の夢に向かってとにかく働き続けました。将来成功し、お金持ちになって名声を得るという目標を持ち、夜勤の派遣社員をしながら、昼間は自分の事業のために寝る時間を惜しんで働きました。

1日4時間程度の睡眠、週に1回は寝る時間が取れないこともあるような生活を2年程度続けた頃に、毎日の頭痛がひどく痛み止めを飲み、寝ても疲れが取れないという身体的な症状が出始めました。最後は毎日の頭痛と吐き気、食欲がなく、ほとんど食事が出来ない状態になりました。

 

初めての社会人生活と自分の事業を立ち上げ、夢に向かうエネルギーで躁状態にあり、野心に燃え、不安や疲れがあっても、この苦しい日々を乗り越えたら富と名声を得れると信じて頑張りました。

しかし、身体的な不調が続くようになり、体が思うように動かなくなり始め、また、気のおける仲間と一緒にいても、目を見て話せない、緊張して体や頭が震えてくるといった症状が出始めました。明らかに挙動不審になり、電車に乗ったり、人と話すことがとても怖くなりました。また、自分がこのような状況になっていることも認めたくなく、誰にも相談できず、人との食事もお酒で挙動をごまかすなどしていました。

 

身体的な不調から、精神的な不調も加わり、夢はかなわないのではないか、人と話すときょどってしまうため誰にも会いたくないというような、不安やマイナスなことで頭がいっぱいになり、自殺願望が出始めました。「この電車に飛び込めば楽になれる」ということを毎日、電車が来るたびに考えていました。電車に乗っても、人の目が気になり、下を向いて音楽を聴いて、心臓がどきどきし、冷や汗がでるような状態で1年程度を過ごしました。

 

この時期は一番ひどい時期で、もうだめだと思い、派遣社員をやめ自分の事業に専念することにしました。この決心も簡単についたわけではなく、会社の対応や給与に不満があって辞めるという、別のきっかけがありました。このタイミングで辞めれたため、自殺せずに済んだと思います。もう少し悪化していたらたぶん生きていないと思います。